《MUMEI》
七章 ナツカシイコト
 お昼の後、私達は少し散歩ついでにお土産屋さんを見て回っていた。




「──あっ、このお手玉可愛い〜♪」

「‥意外とそういうの好きなんだな‥」

「乙女ですから♪」

「‥自分で言うか‥」

「お父さん達と、お祖父ちゃん達にも買ってかなきゃね──」

「‥あまり買うとかさ張るぞ‥?」

「だーいじょーぶっ、あたしのリュックおっきいから♪」

「‥土産を入れる為にそんな馬鹿でかいリュックを背負って来たのか‥」

「あったり〜♪」

「‥やれやれ‥。サクヤ、君も何か買って行くのか」

「うん──。アゲハ君は?」

「そうだな──僕も両親と祖父母に買って行かないとな──」

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