《MUMEI》

それから後半残り10分。


流れは完全に相手ちチームに持って行かれ……。


2対6


大敗を記した。


両者中央で挨拶を交わし、コート外へ出る。


一希はと見ると、苦虫を噛み潰したような、渋い顔をしていた。


俺自身もやるせない気持ちが渦を巻いて、すっきりしない。


例え練習試合だったとしても、こんな試合初めてだ。


ふと視線を感じた。


同時に、背中に悪寒を感じる。


なんや?


不信に思い、振り返る。


そこには、味方だった奴等が立っていた。


結果がどうであれ、いつもは笑いながら互いの長所を称えあっていたはずだ。


なのに……。


こいつらはなんや?


何でこんな冷たい視線を俺に向けるんや?


お前等のその視線……。


アイツらと変わらへんやないけ。


「Bチーム、ちょいと集合してやー!」


取りあえず、話しを聞こう。


そう思って、集合させ、円になり座らせた。


「お前等、後半何で動かなかったん?」

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