《MUMEI》

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まえに、彼が言ったことをおもいだす。




−−−璃子ちゃんがマジでピンチのときは、迷わず助けますよ…。




義仲は、

他愛ない約束を、守ってくれた…。




そういう、こと…………?




なんだか、ヘンな気持ちになった。

くすぐったいような、

落ち着かないような、


なんだろ、これ……………。




義仲は深いため息をつき、呻いた。



「……重っ!」



次の瞬間、彼の後頭部にわたしの鉄拳が炸裂した。







たどり着いたのは、繁華街だった。

まだ5時まえということもあり、歩いているひとも少なく、開いていない店も多かった。

義仲は慣れたように、どんどん道を進んで行く。


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