《MUMEI》
謎のオンナ(?)
.



……………だれッ!?




わたしはオッサンを観察する。


明らかにズラと思われるプラチナブロンドのロングヘアー。身体のラインが浮かぶくらい、ピタピタのワインレッドのキャミソールドレスに黒のピンヒールパンプス。太い指にはこれでもかというくらい、たくさんの指輪が。

ブラウンのアイシャドーに、派手なつけ睫毛。口許には、今流行りのヌーディベージュのリップがテカテカと光っていた。



…………まぁ、一言で言えば、

キモい。
それだけ。



オッサンはわたしと目が合うと、顔をしかめる。


「いやネェ〜、こっち見ないでよ。塩まくわよ、塩!」




………はぁッ!?

ちょー失礼じゃない?

つーか、普通に見るだろ!?それだけ女装が似合わないオカマなら!!




.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫