《MUMEI》

キモいオカマは、ア然としているわたしの顔をチラッと見遣り、呟いた。


「……で、このコ、だぁれ?ずいぶん、ヒドイ格好してるけど」




………ほっとけ!!


つーか、アンタに言われたくないっ!!




義仲はサラリと答えた。


「コレ、俺のオンナ☆」


「……だから、なんでそうなるんだよッ!!」


ほとんど絶叫するように言い返した。

オカマは、へぇっ!と感心したように、わたしと義仲の顔を見比べる。


「あらあら、そうなの?ヨッシーも、そういうお年頃になっちゃったのねェ…」


義仲の肩を太い人差し指で、すすす…となぞりながら、寂しそうに呟く。

やっぱり、わたしがゾワゾワした。

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