《MUMEI》

‥毎回送ってやる度に思うけど‥‥‥何でコイツはこんな辺鄙なとこに住んでんだか‥。





‥しかも‥‥‥夕方とか気味悪ぃし‥。





よく毎日独りで帰ってたもんだな‥。





「ぁ──ちょっと待って」

「ん‥‥‥何だよ」

「おーいっ♪」

「‥?」





何だよ‥

何か出て来んのか‥?





「‥!?」

「最近こっちで遊んでるニャンコなんだよ♪ ──ほらっ、海に似てるでしょっ?」

「‥猫なら何でもいーのかよ‥」

「似てると思うけどなぁ──」

「‥道草ばっかしてねーで行くぞ、ほら」

「はぁ〜い」

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