《MUMEI》
「それより
俺と早紀さん(彼女)と付き合って一ヶ月だろ?」
それより……テストも大事だろ!
「知らねーよ」
ここはあえて突き放す。
「だから、髪切ろうかなって……」
「なんで付き合って一ヶ月から髪の話になるんだ!」
「最近、会えてないし。
二人の愛をより育むためには、互いに知ることが大事じゃん?
早紀さんに俺の新しい面を見てもらいたいなって」
「そんなに切る程伸びてないように思う」
東屋は真面目にコメントして偉いよ。
「くせっ毛だから短く見えるんだよ!
これを維持させんのに苦労してんです!」
「……勉強もしようよ」
俺の魂の叫び。
「二郎はストレートだからわかんねーんだ!」
それは分かったから人の頭をぐちゃぐちゃにするな!
「八つ当たりやめろ!
……俺は今の髪型いーと思うけど。
毛先の立ち上がりとか柔らかそうで。
七生に似合ってる。」
褒め殺して七生の騒がしさを緩和させたり。
ちゃんと真実を述べたけどな!
「そっかー、
俺らしい……
じゃあ、まだ切らなくていーか。」
しめた。ごきげんになって席に着いてくれた。
七生は指図が、説教が、勉強が嫌い
なんでも1番が好き
俺は才能ないから
1番になるコイツを見るのが好き
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