《MUMEI》 序辰の刻。 御簾の内で、大人しく髪を梳いてもらう姫君。 だが内心は、自分は何故こんな事をしているのだろう、と思う。 一方、帳の反対側では。 女房が耳打ちすると、若君は頷き、借衣を翻す。 だが心の内では、いつまでこの演技を続けねばならないのかと不安に駆られていた。 これが、遊戯の切っ掛けである。 次へ |
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