《MUMEI》

くちびるとくちびるで会話する、この感触がたまらなく好き。
どんな囁きより愛を受けるからだ。






「あ、そうそう。俺、来月からニートなんだ。」


「……な、」

くにおさん?


「養ってねハニー。」

そんな、笑顔向けられたら逆らえないだろう!


「辞めて、どうすんの。隠居?」


「んー、幾つか誘い受けてるし。
大体の目処も付いてるから履歴書を書いて、就活かな。それまでは光と休みが合えば、一日中くっついてるよ。」


「狡い……どうして内緒にしてたの。」


「恥ずかしいし。三十路でニートデビュー。」

全裸で何を言うとるか。

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