《MUMEI》 「あはは‥なのだ」 「──────‥」 呆れて叱る気にもなれない狐叉。 「申し訳ない‥」 桜と紫苑に、深々と頭を下げる。 「ぃゃ、気にするな。丁度良かった──たまの遠出も楽しいものだから」 「では、私達はこれで──」 「──あの」 「?」 「ぃぇ──‥お送り致そうかと」 「大丈夫だ。では──これで」 桜が踵を返すと、紫苑も続く。 狐叉は二人を見送りつつ──月色の眼を僅かに濁らせた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |