《MUMEI》 戌の刻。 「──紫苑」 「ぁ‥桜──」 俯いていた紫苑の瞳が、輝く。 「ごめんね──」 「何故謝る?」 「だって‥‥‥」 「気にするな──」 「桜‥?」 「私が言い出した事だ──巻き込んですまない」 「そんな事ないよ、結構楽しいもん」 「──本当‥か‥?」 「うん。それに、元に戻れない訳じゃないんだし──」 紫苑が、にっこりと笑う。 そんな彼の表情を見て、桜も知らずの内に笑っていた。 前へ |次へ |
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