《MUMEI》

 二人で一緒に帰るのは久し振り。




 方向が違うから、いつもは私達は別々に帰る。




 今日は私が遅かったのと、アゲハ君が待っていてくれていた事もあって、一緒に帰る事になった。




「──前はよく君が平安京の側まで付いて来てくれたな」

「黄羽様独りじゃ心配で──付き人を付けない方だったから」

「内裏では始終人目を気にせずにはいられなかったからな──せめて外に出る時位、独りになりたかったんだ」

「ぁ‥そうだよね‥」




 大変だったんだよね、色々──‥。

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