《MUMEI》 「そう、か──」 自分は幸せなのだな、と──桜はそう思った。 「ところでだが‥‥‥妖月は何故人間に化けているのだ‥?」 「うむ‥それにはふかーい訳があるのだ」 「深い訳‥?」 「あっ、そうだっ‥! 妖月──良かったらこれ──」 「何だ紫苑──いきなり話題を変えおって──」 桜には、何故紫苑が慌てているのかが分からない。 「しかし‥‥‥狐叉にも須泱にも見破られたとなると──」 「紫‥‥‥桜の姫と紫苑の君は何故入れ替わりたかったのだ?」 前へ |次へ |
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