《MUMEI》

「二郎、英語写させて〜………」
叫ぶな。
七生の真似して宿題忘れ集団がこだました。コイツは普段から落ち着きないから高二にもなって教卓の前に指定されている。



「乙矢に見せてもらえ」


「だって関わってくるなオーラが」
……俺も出してるし!勝手にそっちが絡んできてるんだろうが!


「内館くん、私の見る?
もろ直訳だけど」
水瀬!甘やかすな!
つけこまれるぞ!


「俺の!

俺のを写せよ!」
思わずノートをぶん投げた。七生顔面にクリティカルヒット!


「いたあ!」
悲痛な叫び。


気の毒だがこっちも必死なのだ。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫