《MUMEI》

 翌朝。




 紫苑は床から起き上がり、縁側へ出た。




 ‥すると。




 ‥倒れている。




 自分と同じ背丈の‥‥‥男子が。




「桜っ‥!?」




 すぐさま駆け寄り、肩を揺する。




「桜っ、桜大丈夫‥!?」




「如何なされたのですか、姫様」




「白栩を呼んでっ、早く‥!」




「!‥畏まりました‥」




 蓮宮はすぐに、白栩を呼び‥桜は床に寝かされた。




 紫苑は、ぶるぶると震えながら‥只、桜が目を覚ますのを待つしかなかった。

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