《MUMEI》 「──お出かけになられますか?」 「ぁぁ‥少し散歩を」 桜はぐるりと庭を見回して、陰陽寮の方へと向かった。 「須泱──おるか‥?」 声をかけると。 「姫様──如何なされた‥?」 「うむ‥すまんな唐突に‥‥‥」 そう言う桜に、いえ、と一言答え──須泱が文机の周りから書物を退ける。 桜が腰を下ろすと、須泱も彼女の前に座る。 「須泱‥ところでなのだが──」 「はい」 「相談‥しても良いか」 前へ |次へ |
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