《MUMEI》

 また‥眠れない夜。




「‥‥‥‥‥‥‥」




 起き上がって‥部屋を出る。




 無意識に‥玄関に向かう。




 独りで‥歩き出す。





 星空の下を。




 ただ、歩く。




「アゲハ君‥」




 ‥寂しげな背中。




 ‥何かを押し殺すような声。




 やっと──巡り合えたのに。




 ‥想いが伝わったのに。




 こんなに‥‥‥すぐにもつれてしまうなんて。




 ‥こんなに‥辛くなるなんて。




「‥‥‥っ!?」




 ぶつかった‥ような気がした。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫