《MUMEI》 「‥むぅ‥、?」 妖月が目を覚ましたのは‥‥‥夜だった。 「桜の姫‥?」 「もうお帰りになられた」 「なぬっ‥!?」 「お前が夜まで寝たりしなければお見送り出来たのだがな──」 「むぅ‥」 口を尖らせ、深々と体を狐叉の毛並みにうずめる妖月。 「狐叉‥」 「‥ん」 「私は──人ではないのだな、やはり」 「どうした‥急に」 「見掛けは人間になれるが──中身まではそうはいかないし‥」 「お前のその黒い髪も──その紅い瞳も──どの人間よりも美しいと私は思うがな」 前へ |次へ |
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