《MUMEI》 「何故か付いて来ると言って聞かなくてな‥」 「むっ‥仕方ないのだ、私だって──」 「ふふっ」 「姫様‥?」 「楽しいな、お前達──」 「楽しい‥?」 二匹が、同時にきょとんとする。 桜は、その反応に再び笑いそうになっていた。 「桜の姫?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「どうしたのだ?」 首を傾げる妖月を肩を、狐叉が尾でつつく。 「じき丑三つ時だ。‥抜かるな」 「了解なのだっ」 前へ |次へ |
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