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《MUMEI》 「ほ‥ほんとに違うからっ」 「ミドリ‥？」 「今はミドリなんですね──」 「だから違うってばっ‥」 「俺はちゃんと覚えてますよ？ 翡翠」 「‥ぁーちょっとマジ勘弁して‥」 ミドリの話によると、この子は青嵐(せいらん)という名前で‥黄羽様が一番信頼していた付き人だったらしい。 その事を話している間ずっと、ミドリはそわそわしていた。 「どうしました？」 「どうもしてないっ」 「あの頃──翡翠とは結構親しかったんですよ、俺──」 「それって‥もしかして‥」 「そういう事になりますね」 前へ |次へ |
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