《MUMEI》
平和な始業式
今年の始業式は、厳と頼のように暴走する目立つ生徒がいなかったから、平和に終わった。


(あの二人は、厳と頼ほどインパクト無いしな)


ブラジル人のサントスと、アメリカ人のエイミーは、それなりに目立つ。


だが、二人はそれほど身長はなく、集団の中では、かろうじてエイミーの金髪が目立つ位だった。


その為、美形で双子でハーフの厳と頼よりは、騒がれなかった。


更に、今年の新入生達は、去年ほど美形率は高く無かった。


(去年は特別だったんだな)


厳と頼の他に、花嫁候補のタイプの違う美少女達がいたのだから。


「平和だなぁ…」


教室に戻る時、思わず呟いた俺を


「…お前はな」


拓磨が睨みつけた。


「祐也を睨まないでよイエスタクマ」

「「そうだぞイエスタクマ」」

「そうよ、イエスタクマ」


志貴に続いて守・真司が声を揃え、瀬川が続いた。


拓磨の『イエスタクマ』は

志貴から同級生へ


守と真司から、サッカー部へ


瀬川と厳からバスケ部へ


くるみから料理部へ


頼から演劇部へ


それぞれ伝わっていて、在校生達にほぼ定着しつつあった。

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