《MUMEI》 「よし、これでもう大丈夫」 「ゎ‥ありがとうございます」 あんなに絡まっていた三つ編みが、綺麗に解けた。 やっぱり──森下さんは凄い。 「ごめんね、長らく留守にしちゃって。色々大変だったでしょ」 「ぁ‥ぃぇ‥」 「どうしたの?」 「僕‥花禀様に嫌われてます‥よね‥」 「そんな事ないわ。お嬢様はあなたを信頼してる──だからわがままを言えるのよ」 「でも‥‥‥」 今日1日を思い出してみても、僕はほとんど花禀様のお役に立てていない。 ご迷惑をおかけするばかり‥。 前へ |次へ |
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