《MUMEI》 「篠河君‥? どうしたの撃沈して‥」 「花禀様に‥‥‥」 「お嬢様に‥?」 「‥見捨てられてしまいました‥」 「ぇ」 「‥花禀様ご理解下さい‥僕は三つ編みが気に入らなかった訳じゃないんです‥」 「そんなにへこまなくて大丈夫よ、ほら──」 森下さんが、僕を引っ張って立たせてくれた。 「疲れたでしょ、今日はもう休んで──後は私がやっておくから。ねっ」 「森下さん‥?」 「ちゃんと寝て、体力蓄えておかなくちゃ。お嬢様に振り回されても倒れないようにね」 「──済みません──」 前へ |次へ |
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