《MUMEI》
ツンデレ委員長
翌日。


LHRで、志貴は推薦で三年連続学級委員に


イエス…じゃなくて、拓磨は立候補で二年連続副委員になった。


そして、俺は洋子先生に言われた通り、あっさり緑化委員になった。


(結構大変な委員会だと思うんだけどな…)


学校内の花壇の管理をするこの委員会は、休みに水くれ当番や草取りをしなければならないから、人気が無かった。


「よろしくね、田中君」


首を傾げる俺に、三年連続で緑化委員になった緑川(みどりかわ)が話しかけてきた。


「あぁ、よろしく」


(緑川、委員長にならなかったんだな…)


俺は緑川と、集合場所の温室前に向かった。


「俺が委員長の涼風(すずかぜ)だ。

始めに言っておく。

園芸部員以外は活動するな。

特に田中祐也!」

「は、はい?」

「お前は… …活動するな」

「え、でも…」

「べ、別に、お前の美しい白い肌が赤くなるのが嫌だからとか、手荒れが可哀想だからじゃないからな!

素人に変に花壇をいじられたくないからだ!それだけだぞ!」


(な、何だよ一体)


挨拶もそこそこに、赤い顔で一方的に話す委員長に、俺は戸惑いを隠せなかった。

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