《MUMEI》 ガラッ… 体育館のドアが開いた。 「クロさん!!」 「よっす。」 「もう来ないんじゃないかと思いましたよ!!」 「そんなわけないじゃん!!」 「いやだって…ねぇ?」 「…ごめん。 お前らにまで心配かけちゃうとはね。 安本さんから聞いてた。 皆ちゃんと練習してたんだね。」 「もちっす!!」 「そっか…」 「んじゃ、 久々にボール鬼やりましょ〜よ!!」 「あは!! い〜ね!! でもその前に話あるから聞いてくれる?」 「うっす!!」 皆が目を光らせて、 僕の話を聞こうとしている。 久々に会えたことが、 嬉しかったのかな…? でも… ごめん…。 「今年いっぱいで、 僕はコーチを辞める。」 皆から、 笑顔が消えた…。 前へ |次へ |
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