《MUMEI》

「な…
何でですか…?」


ユキヒロが口を開いた。


「…ヤマと一緒にプロ目指すことにした。


その為に学校も辞めた。


これからは練習に専念する。」


「そんな…」


「ごめん椎名…。


お前らの代の高総体、


付き合えそうにない…。」


「…」


皆それ以上何も言おうとはしなかった。


「けど、
約束する。」


「…?」


「今年の高総体…


お前らを絶対…


優勝させてみせる…。」


皆は顔合わせた。


次第に笑顔になる皆。


そしてユキヒロが、


「クロさんこれ…」


僕に小さな袋を渡した。


綺麗に包装されていて、


リボンがついていた。


「…開けてください。」


「…?」


僕はその袋を開ける…。


中には黒のリストバンドが2つ入っていた。











「クロさん!!
誕生日おめでと〜!!」











「お前ら…」










リストバンドには、


寄せ書きのように皆の名前が書いてあった。



『ユキヒロ!!』


『セキヤ!!』


『ヒダカ!!』


『ムラキ』


『ミネタ!!』


『オッキ〜!!』


『シイナ!!』


『チアキ!!』


『ユ〜カ☆』


『ヤマト!!』


『キョースケ!!』






















『ショータ!!』

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