貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
「猫」-2
化け猫でいた頃は寒さなど感じなかった。
こんな風に雨風を嫌がることもなかった、雨は森に恵みを与え風は心地よかったからだ。
不完全な体といのは不便なものだな…


キンジュの森は動物や妖精達にとって聖域とされていた。
森を傷つける人間がいないからだ、そして、人間がいなかったのも、化け猫時代の俺が片っ端から喰い殺していたからだ。

だが、俺は「人間」になった。
いや、人間の感覚や心、そして人間のような体になっただけだ。

森の王は完全な人間になりたいなら「霧の魔女」に会えと言った。
ラプラの花が実を付けるまでに会えなければ、俺の体は腐って死ぬ…と

手掛かりはただ1つ「時に取り残された場所」
何のことかわからないが、ただ今は森を抜けるしかない


森の出口が見えた瞬間、背筋を殺気が刺した。
もう一陣の疾風が俺の前で止まった。

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