《MUMEI》
3, 5 メートルの震動
歩きたい…… ただ空気を吸いに歩きたいのに

厭な世の中だ

まわりの人間たちが モノ言わぬ動物なら… 俺は 宇宙の向こう側からこの小さな碧いトンボ玉を見下ろす快感に 走りだして叫んでやりたいのに

ニュース ニュース ニュース…
破壊 暴動 嫉妬 そして天災
今の俺には この不幸なニュースだけが 唯一の関心事

静かすぎる 夕暮れ

騒がしい 朝

まだ吹き荒れる嵐は来ないのか…
ひとつづつゆっくりとキレていく俺の神経は 再生などしない

夜のくつろぎ
おせっかいな 太陽

俺は嘆願する……3、5メートル離れてくれと…

そして 俺は 今日も神経を減らしていく

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫