《MUMEI》

 ミドリと碧山君──何だか楽しそう。




「──サクヤ」

「ぁ‥」

「帰ろうか」

「うん‥」




 夕焼けの中を、歩き出す。




「‥いいのかな‥」

「‥?」

「これで‥」

「彼女とは友人として関わっていくつもりだ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「石井と碧山は」

「一緒に帰ったみたい」

「青嵐が翡翠を好きだったとはな──」

「意外‥?」

「──まさか、と思ってはいたが──僕はそこまで頭が回らなかった」

「でも良かったよね」

「──ぁぁ」

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