《MUMEI》

翌日の木曜日。


この日から、


赤高の高総体優勝という目標に向けて本格的な練習が始まった。


「1分1秒無駄にすんなよ!!


シュート外したヤツ、


ミスしたヤツはどんどんペナルティ入れてくかんな!!」


「はい!!」


体育館にいる間はセットプレーがメイン。


やっと物になり始めた1年生も交えて6対6が可能になった。


もちろん。


クロとヤマトも一緒になって練習していた。


キュキュッ!!


(やべぇ…


クロさん靴変えてから1対1のスピードがハンパねぇよ…


スタビルはグリップ重視の靴だからな…


重いったって慣れれば本来の速攻のスピードも戻るだろうし…


もしかしてクロさん…


最初っからスタビルの方が合ってたんじゃね〜か…?)


「関谷!!」


「あっ…」


「ボサっとすんな!!」


「すいません!!」


「絶叫ダッシュ10本!!」


「はい!!」


絶叫ダッシュ。


その名の通り、


「ダァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」


叫びながらダッシュするという屈辱的なダッシュだ。


「ホラホラ!!
どんどん行くよ!!」


これまで以上に厳しいことは確かだった…。


体育館練習だけでそれは明らかだった…


しかし、


赤高の練習は、


これだけでは終わらなかった…。

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