《MUMEI》
「クッキー美味そう!
一つ頂戴な。」
オイオイオイ、七生はなんつー非常識な発言してくれてんの!
「えー、しょうがないなあ。きーちゃんいいって言ったし。一つだけね?」
あろうことか水瀬は可愛らしい包みからクッキーを取り出した。
なんだと!
コイツ本当に貰いやがった!
なんて優秀な交渉人だコノヤロウ!
他の女子手作りだとしても、羨ましい。
いとも簡単に我が儘が通じること自体がもう嫉妬の対象だ。
女子の輪の中にごく自然に入れる七生だからこそのなせる技だな。
俺は、無理。
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