《MUMEI》
圧力
俺がコートに立つと一斉に受ける視線。


見んな。


見んなよ。


俺はただ普通にプレイしたいだけなんだよ。


凄い結果を出すだけで、なんでテレビに出なきゃいけないんだ?


俺よりももっと凄い人いるぜ?


なんで?


不思議で仕方なかった。


何かに押さえ付けられている気がして、何度も吐き気を催した。


どうしてこんな目に会わないといけないんだ?


いつもおもっていた。


頼れるのは、自分だけ。


自分だけしか信用出来なかった。


俺は一面碧い芝生の上に寝っ転がった。


視界一杯に青空が広がる。


「みんな同じだよ・・・。」


消え入るような声でポツリと呟いた。

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