《MUMEI》

 嫌がるどころか、むしろ、楽しんでいるようにさえ見える。




(‥何故だ‥? というか今笑っておるのか‥?)




 接し方が、どうにも分からない桜。




 すると。




「──!?」




 桜の手から飛び降りたかと思うと、黒手毬はそれこそ毬のように弾みながら燥ぎ出したのだ。




(‥何を考えておるのだ‥?)




 全く見当が付かない。




(取りあえず‥このまま様子をみるか‥‥‥) 




 ひとまずつまらなくはなくなった、と姫君は密かに思う。




(楽しいものだな、意外と)

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