《MUMEI》

 ──帰り道。




 ミドリ達と別れてから、私とアゲハ君はまた昔の話をしていた。




 話すのに夢中になっていて‥曲がり角を通り過ごしかけた。




「じゃあ──また」

「うん」

「ぁ‥‥‥サクヤ」

「?」

「有り難う」

「ぇ‥?」

「──言いたくなった」

「──ふふっ」




 アゲハ君って面白い。




 やっぱり楽しいな、アゲハ君と一緒にいると。




 昔そうだったのと同じ位──アゲハ君といると楽しい。




 ──不思議だ。





 大好きな人が側にいるだけで、こんなにも幸せな気分になる。

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