《MUMEI》

「ぁぁぁ‥‥‥」





あの神山さんに笑われた‥。




しかも最近の神山さん‥花禀様に近付き過ぎじゃないか‥?





レッスンとはいえ‥。





「本当にお嬢様は上達がお早いですね──」

「ぇ」

「才能がおありなんですね──」





ぁ‥‥‥まさかッ‥。





「花禀様ーッ!!」





ドンッ‥と‥‥‥僕は神山さんを突き飛ばしていた。





「ちょっと‥何してんのよ篠河ッ!?」

「花禀様逃げて下さいっ、この方は──」

「大丈夫神山っ‥!?」





僕の話には全く耳を貸すおつもりはないようで‥花禀様は神山さんに駆け寄ってしまわれた‥。

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