《MUMEI》

 昼休み、また私達は昨日と同じ場所に集まっていた。




「そういえばリコちゃんってさぁ──まだ小学生なんだっけ?」

「うん──四年生って言ってた」

「サクヤの事ほんとのお姉ちゃんみたいに慕ってるよね──」

「そうだね」

「君は運がいいな」

「かすみちゃんね?」

「?」

「本当に元気な子で──よく励ましてくれたんだ」

「へぇ──そっかぁ」

「『大丈夫』って──『絶対また会えるから』って」

「いい子だな」

「うん」




 本当に、かすみちゃんはいい子だった。

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