《MUMEI》 十三章 コイビトドウシあれから、ミドリと碧山君は約束通りデートに行って来たらしい。 何だか、嬉しくなった。 「はー‥眠っ‥」 「ミドリ寝不足‥?」 「うーん‥何かね──‥ふぁ‥」 いつも元気なミドリが、今日は欠伸ばかりしている。 「昔の自分にお説教食らうってあり得なくない‥?」 「ぇ」 翡翠に‥お説教されていたの‥? それでこんなに眠そうなんだ──。 「『ちゃんと認めなさい』ってさぁ‥そりゃアイツの事嫌いじゃないけど‥」 「──おはよう」 「ぅわっ‥!?」 前へ |次へ |
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