《MUMEI》
一人ぼっち
 
 
「二郎、遊園地好き?」
七生が自転車の後ろに乗りながら言った。
なぜか俺が専属ドライバなのだ。


「なに、チケットくれるの?」


「俺と行くの。」


「何が楽しくてヤローと遊園地なんか……」


「早紀が四枚貰ってきたから、水瀬姉妹と俺と……
行かないなら他の奴誘うけど。」


「行きます行きます!
ありがとう、そしてごめんなさい!」
七生が神に見えた。



なんだよ。運向いてきたじゃないか!

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