《MUMEI》

「──────‥」





ツイていないな‥。





「ぁ‥」





花禀様と神山さん‥楽しそうだな‥。





というか‥僕は何故こんな事を‥?





花禀様が神山さんと一緒にいらっしゃるのが気になったから‥だけど‥。





何でこんなに不安なんだ‥?





あんなに楽しそうにしてらっしゃるのに‥。





「──私ちょっとお手洗い行って来るわね──」

「‥!?」




まずいっ‥こっちに‥。





「───────」

「‥‥‥‥‥‥‥」






気付きませんように‥気付きませんように‥。




僕がテーブルの下に隠れている‥とはお気付きにならず‥化粧室に向かわれた花禀様。





「──────‥」





‥危機一髪‥。

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