《MUMEI》

「‥ぇ‥」





‥確かに‥そうだ。





花禀様は楽しんでらっしゃる‥。





それも‥‥‥かなり。





「‥ちょっと、どういうつもりよ篠河」

「申し訳ございませんっ‥‥‥買い出しに来たらお二人が喫茶店に入って行かれるのを見て‥」

「‥それでずっと監視してた訳‥?」

「いえっ‥偵察を‥」

「‥お・な・じ・で・しょうが」

「‥はい‥」





でも‥あのまま放っておく訳にはいかなかったんだ。





「篠河君、君──他に用事があるんなら早く済ませた方がいいのでは?」

「今それどころじゃないんですよっ‥というかあなた何者なんですか? 花禀様とどういう‥」

「下らない探偵ごっこならやめた方がいいですよ? 君の方が怪しく思われる」

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