《MUMEI》

「!!‥」





そうだけど‥‥‥。





「‥花禀様」

「? ──ちょっと!?」

「参りましょう花禀様‥」

「放しなさいよっ、こらっ私の命令が聞けないの!?」





ブンブンと腕を振る花禀様。





「篠河ッ、聞いてるの篠河!?」

「‥‥‥‥‥‥‥」





僕は、無理矢理花禀様を引っ張ってブティックから出た。





「──────‥」





困ったな‥。





神山さんはまだ出て来ないけど‥‥‥油断は禁物だ。





次は花禀様をどこへ連れて行くか分からないし‥。





「〜〜〜っ‥いい加減放しなさいよッ」

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