《MUMEI》
失意
…青春とは 何もかも実験である … 【スチーブンソン】



プルジンスキー教授が 突然大学を去ってから 3ヶ月が過ぎよぅとしていた…


教授からはボクにもチカにも なんら 連絡はなかった 。



時折知佳子を通じて大学や知り合いの教授たちに探りをかけてみたりしたけど…
モスクワのプルジンスキー教授からは誰にもなんの音沙汰もない様子だった…。


それでもボクは教授が帰国して二週間後 気になって教授の居たアパートを訪ねてみた……
表札は外されドアには しっかりと鍵がかけられていた……暫らく佇んでいると 誰か……『大家 ?』らしき人物の 階段を駆け上がる足音がしたので 引き返してしまった……。



最近ボクの毎日は朝早い青果配送の荷揚げバイトに疲れ果てている 。

好きなギター宸熨tでるどころの余裕もないし…何度バイト辞めようと思ったことか……

しかしこんな不況の世の中これ以上に賃金の見込める仕事は そう簡単には見つからない……ましてや大学中退の身分じゃ大手なんか取っちゃくれない…。
まぁ コうるさいオヤジもいるけど同じくらいの年の面白い奴もいるし………今は耐えて忍ぶだよ…ャ



ある日…帰りの電車で たまたま大学時代の同級生に出くわしたときなんか そいつは S 市の役場にちゃっかり就職していて ボクは随分惨めな気持ちにさせられてしまった…
…元来負けず嫌いなボクはやりたい夢がある… なんて強がって言ってやったけど……アイツは内心…ボクのこと小馬鹿にしてたんだろうな……



チカが 大学の職員や学生たちと一緒に北海道の研修旅行に加わるコトになったので 明日は 久しぶりに焼き肉でも食って 飲んで騒いで ……思い切りエッチをしよう !

今のボクには …
それが唯一の慰めだった

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