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《MUMEI》 将来の為志貴と柊がそれぞれ頑張っているように、俺にも将来の為にやるべき事がたくさんあった。 というより 「…これって、手伝いや研修の域超えてませんか?」 大志さんが持ってくる課題や、実際に俺が現場でする手伝いは 完全に、仕事のような気がした。 (つーか、俺に任せていいのか?) 俺が今大志さんに頼まれて翻訳している書類はかなり大事な商談の契約書… のように思えた。 「そうかい? どの辺がそう思う?」 俺の質問に、大志さんはいつもの優しい笑顔で逆に質問で返してきた。 「いや、あの…この相手の会社、結構有名なとこですし」 「どう有名?」 「え?」 (確か…) 「外国人の社長の会社にしては珍しくちゃんと新鮮な食材を扱うし、衛生管理とか、いろいろ徹底してるし…」 それは、以前大志さんが教えてくれた事で 『ここと契約できたらうちにプラスになるでしょうね』 果穂さんがそう言っていた会社名だった。 「うん、正解。よく覚えてるね。実はこの仕事は正式なのは他の人間がやってるけど、祐也君のも参考にしようと思ってね。君だけにはまだ仕事任せて無いから、安心して。でも気は抜かないで」 前へ |次へ |
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