《MUMEI》

「で‥。あんたは一体何が心配な訳?」

「花禀様‥もしかして‥そのっ‥‥‥」

「‥?」

「こッ‥交際されるならご主人様にあらかじめお知らせして下さい‥ね?」

「‥何言ってるの‥?」

「ぃぇ‥‥‥独り事です」





考え過ぎ‥だったみたいだ。





でも‥喫茶店で2人でお食事をされた上──ブティックでお買い物‥。





ただの関係‥ではなさそうな‥。





「篠河‥?」

「何でもないですっ‥ハイ‥」





さて‥どうしよう。





森下さんに相談‥‥‥ってどうしてすぐ僕は森下さんに頼るんだッ‥。





考えろ篠河‥。





花禀様をお連れする方法を──‥。

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