《MUMEI》
バレンタインデー。(女の子side)つづき
知らない人達からメールで中庭に呼び出されたんだけど、そこには数人のウチの生徒らしい人達と、金髪の可愛い…あれ、かなた君?

「あ…あの///」
「来たー梅子ちゃんだよねっ!」
「は…はい///」

”千歳梅子”

私の名前って、おばあちゃんみたいな名前だけど、周りと違うから分かりやすかったりする。

その名前を呼びながら、女装しているけど…確実にはるか君の弟のかなた君が私めがけて駆け寄ってきた。

「えっ…えぇっ///」

(…ど、どうしよう)

何が起きたか理解出来ずに、そのままこの場所で突っ立っていると、校舎の窓から何人かが顔を出して私達を見ているのが分かった。

「ど、どうしてι」
「あっ、かなた〜来たよお前の兄貴〜」
「えっ///」

その、かなた君のお友達さんが指さした先には、日の光りに照らされてキラキラと王子様のように輝くはるか君の姿があった。

「きゃ〜っ!!」

(そ、そんな///)

まさか…弟のかなた君が私の名前を呼んでくれただけでも嬉しいのに…。

あの、はるか君まで…目の前に居るなんて///

「梅子ちゃん♪」

気付いたら隣にかなた君が居て、私の手を握っていた。

「はるちゃんがね…」

かなた君がそれだけ言い終わらないウチに私は気が動転してしまって、その場から逃げ出してしまった。

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