《MUMEI》 老人は、たった独りきりの食事を終えると、ドレスルームで自慢の白い髭を丹念に整える。 そして、昨日オーダーメイドから上がったばかりのスーツに袖を通した。 土曜日のこの日、通常ならば会社は定休日だ…。 しかしジャムおじさんは、ワイシャツにネクタイを締め、出社する身支度を整えていた。 食中毒事故の残務整理が残っているからだ――…。 執事「社長、お帰りは何時頃のご予定ですか…?」 おたふくソースと青海苔を丸顔にまぶした執事が、ジャムおじさんに話しかける。 J社長「おそらく今夜も遅くなるだろうな…。 日付が変わる頃に、会社に迎えを寄越してくれ。」 執事「かしこまりました。」 ジャムおじさんは、たこ焼きマン執事から、鞄とステッキを受け取った。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |