《MUMEI》

「乙矢のトコ泊めてよ今日!クソオヤジがさー……」
俺が帰るタイミングに合わせて来たかのように七生登場。
ドアで鉢合わせだ。
俺の顔を見た途端、ボリューム5以上上げての大音声マシンガントーク。要約するとお小遣が貰えなかったらしい。




「七生、明後日乙矢がテストだから泊まるのは無理だよ」
一応は止めようと試みた。


「テストぉ?んなもの、前日でいーんだって!」
無謀にも七生は乙矢から参考書を取り上げる。


「せめて俺ん家にしよう。」社交辞令です。


「ああ二郎のところ行け。明日出掛けるなら一緒の方が楽だろ。」
乙矢君社交辞令ですってば。なに加担してるの!



「そうだな。
いい案だ面倒がない!」
七生はな!
俺は君の寝起きを世話するからいつもの倍疲れる。

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