《MUMEI》 「ふーっ‥」 「‥食べ過ぎ」 「ツバキあんま食べなかったね?」 「私は元々小食なの。ていうかのんびりしてていいの?」 「ぁ──そだっサクヤ──‥‥‥」 「お姉ちゃん?」 「私──そろそろあそこで待ってようと思うんだ」 「じゃあ、あたし達ちょっとそこらへんぶらついてるね──後でそっち行くからさ」 「うん」 私はみんなと一旦別れて、丘に向かった。 ──一年振りの桜は──ちゃんと咲いているだろうか。 あの頃と同じように──私達を出会わせてくれるだろうか。 前へ |次へ |
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