《MUMEI》
主役登場
「しかし露出度高いですね〜、部長みたいな人がたくさん出たら危険ですよね」

「ううううるさい! 俺みたいって何だ! 俺は別に…」

「「うずくまりながら言われても」」


(おぉ、クイーンが二人)


ハモる志貴と緑川に俺は妙に感心していた。


その時


「はいはーい、注目! 主役の登場ですよ」


衣装班のまつりが叫んだ。


まつりは兄の保と一緒で裏方が好きだった。


「エイミー、エイミー、可愛い!」

「わかったから落ち着け!」


本当に狼のようになっている頼を俺は必死で止めた。


「大体お前が選んだ衣装なんだから、着てるところ見ただろ!」

「でも今日の方が可愛い!」

「わかります? フリル増やしてみました」

「グッジョブまつり!」

「イェーイ」


「…もう、いい加減に始めるぞ」


(俺が力尽きる前に)


確かに赤ずきんエイミーは可愛かったが、それ以上に俺は余裕が無かった。


「イエッサー!」


頼が敬礼すると


「サー!!」


何故か、他の全員


見学組までノってきた。


「ハッ!何で俺まで」


鏡月だけは完全に無意識だったようだ。

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