《MUMEI》
回想−出会い
私は、第一志望の高校落ちて、真っ暗闇の気分でクラス初顔合わせの日を向かえた。
着たくない制服、可愛くないし。居たくない場所、超サイアク。
15年、割りと真面目に生きてきたつもりだったのに、ものの見事に裏切ってくれる、この不条理さ。人生って期待するだけ疲れることを知ってしまった。
可愛くないな、私。
楽しくない、15才なのに。ひたすらブルーな心境でいる中、
ふと前の席のコがくるりと振り向いた。
「私、名本冴。ねえ、どこ落ちた?」
「‥!?」
いきなりの問い掛けにしばし言葉を失ってしまった。
「ねえ」
少し強く促されてようやく答えた。
「興和女子‥だけど。長谷川百合(ユリ)‥」
「一緒だね。よろしく!」
たったそれだけの会話が、私と冴との出会いだった。
机が前後ということもあって、冴と一緒に行動することが多くなった。
冴の第一印象は、綺麗だけど近付き難い雰囲気、といったとこだろうか。

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